はい、お題小説です!
文化祭終わるまではまともに毎日更新は無理かなぁ…と思いつつ。
今回は学パロKnightで行きますよ!
登場人物はフィアとシスト。
学パロの時は、フィアの性別は"女"ですので、あしからず。
ちょっと雰囲気甘目?です。
では、どうぞ!
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主に創作について語ります。 バトンをやったり、 親馬鹿トークを繰り広げたりします。 苦手な方は、どうぞ戻ってやってくださいませ! (私のサイト「Pure Rain Drop」) → http://id35.fm-p.jp/198/guardian727/
はい、お題小説です!
「……来ない」
フィアは時計をちらりと見た。
先ほどから何度も繰り返したそのしぐさ。
もういい加減に嫌気もさしてきた。
「何時になったら来るんだよ……」
何度目かもわからない溜息をついて、フィアは時刻表に目をやった。
そう、今フィアがたっているのは、バス停。
普段は徒歩通学のフィアなのだが、今日は少々用事があって、バスで隣町へ行っていたのである。
その帰り道、なのだが……
バスが遅れているらしく、先ほどからフィアは何度もため息をついている、というわけだ。
「まったく……公共の交通機関なのだから、時間には正確であってほしいんだが……」
そんなことを言いながらもう一度時計を見ようとした時。
「あれ?フィア。お前がこんなところにいるの、珍しいな」
聞きなれた声で、名を呼ばれた。
そちらを振り向けば、長い紫髪を一つに束ねたクラスメイトの姿。
フィアは驚いた顔をして、彼をみた。
「シスト?お前こそ、なんでこんなところに?」
「部活。こっちのグランドの方が都合がいいからたまに来るんだ。
……とはいえ、放課後だけだから大したこと出来ちゃいないんだけど」
そういいながら苦笑するシストの髪が、風で揺れる。
フィアは"そうか"と呟いてから、シストに尋ねた。
「なぁシスト、いつもバスってこんなに遅れるのか?」
「ん?あぁ……ここからのバスは乗客も少ないからな。時間ピッタリ、って方が珍しいかも」
シストがそういうと、フィアは顔を顰めた後、小さくうなずいた。
「さっきからずっと待ってるんだが……いつもこうなのか」
「あぁ。俺も大体部活の奴らと時間つぶしてる」
「あれ?今日は?」
「今日はみんなそのまま遊びに行くらしくてな。俺はこれから塾があるんで、って帰ってきた」
シストはそういって笑う。
フィアは何度か瞬きをして、言った。
「お前、まじめだな」
「何が?塾?休むと後が面倒なんだよ」
フィアとシストがそんな話をしていると、ようやくバスが到着した。
「ほら、乗ろうぜ」
先にバスのステップに乗ってから、シストはフィアの方へ手を差し出す。
「な、なんだよ、この手は」
「あ?安定悪いから……ほら、早くしろって」
シストの言うとおり、バスのステップは急だ。
とはいえ、一瞬フィアは躊躇した。
……純粋に、恥ずかしかったのである。
しかし、あまり長く待たせるわけにもいかない。
慌ててシストの手を取って、バスに乗り込む結果になったのは、言うまでもない……
「んー……いつものことだけど、ガラガラだな」
シストはそういって苦笑すると、椅子の一つに腰かけた。
フィアの方を見て、隣のシートを叩く。
「ほら、隣座れよ。暇だから喋ってようぜ?」
「あ、あぁ」
フィアは困惑気味にうなずいて、シストの隣に座った。
そのぎこちない動作に、シストはくすくすと笑う。
「何緊張してんだよ」
「べ、別に緊張なんか……」
してないよ、というも、フィアの頬は赤い。
フィアがこういったことになれないことは知っているため、シストは始終笑いをこらえていた。
「でさ……って」
話している途中。
相槌が聞こえなくなったことを不審に思った時、肩にかかった重み。
シストは驚いてそちらを見た。
そして、微かに笑みを浮かべる。
「寝てんのかよ」
そうつぶやいて、自分の肩に寄りかかるフィアの髪をそっと梳いた。
バスの小さな振動さえ、子守唄の如く眠りを誘う。
疲れているらしいフィアが眠ってしまうのも、当然だろう。
「俺は寝ないようにしなきゃな……」
乗り過ごしたら大変だ、と小さく呟いて、シストは笑った。
―― クラスメイトの珍しい一面を見た、そんなある日のこと。
― 肩にかかる重み ―
性 別 | 女性 |
年 齢 | 29 |
誕生日 | 7月27日 |
地 域 | 静岡県 |
系 統 | おとなしめ系 |
職 業 | サービス |
血液型 | AB型 |