例えば二で割り切れない数の食べ物があった時(から揚げとかね)
『ひとつ余るんだけどどうする?』
『おれいらない。願いにあげる』
これが生きるくん
『生きるくん、それって優しさ?』
『当たり前じゃん。こういう時のおれは大抵そうよ』
『へへ』
こういう優しさが嬉しい
大きさとかも気にしてくれるし彼は必ず大きい方をくれる
伊坂幸太郎さんのゴールデンスランバーにもそういうシーンあるよね
いつもそのシーンを思い出す
ある日、同じように二で割り切れない数の食べ物があって、彼は同じようにあげると言ってくれたのね
だけど、彼も美味しいと言って食べてたものだったので半分に分けて彼にもあげたの
『はい。半分にしたよ』
『ふふ、半分に分けるのってなんか願いっぽいね』
そう言って喜んでくれたのが嬉しかったわけです
半分にして分けるわたしをわたしらしいねと笑ってくれたこともまた嬉しかった
わたしが自覚できないわたしを彼は感じ取っているってことがたまんないなと
自惚れでも見てくれてるのが、ほんとに、もう…と思う
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