続きです。裏です注意!
フレユリですが、ユーリの襲い受という感じでユーリがかなりノリノリです。ちょっとユリフレっぽい雰囲気もあるかもなので、全くダメだと言う方はここでUターンのほうがいいかも...です。








手首を縛られ固定されて、フレンは必死に耐えていた。

少しでも気を抜けば声が出てしまう。それは絶対に避けなければならない。もし声に気付かれてしまったら…終わりだ。

こんなところをユーリの家族に見られるのは、さすがに嫌だった。困るのは自分だけではない筈だが、ユーリは堂々としたものだ。

「んッ、う…あ!!」

「ふ……すごいな、ビクビクしてんぞ」

フレンの腰に跨がったユーリが、自分自身をフレンの誇張に突き出すようにしてぴったりと合わせると、二つの塊をまとめて左手で軽く包む。
自分のものではない熱さにフレンの腰が揺れ、それ以上の刺激を求めるかのように突き上げる様子に、フレンだけでなくユーリからも悩ましげな吐息が漏れた。

「…やらしいな」

「う、るさ……あァ!!」

「何だ、まだ余裕あるじゃねえか」

ユーリは上半身を右後方に大きく捻り、指先でフレンの後孔を絶えず刺激し続けていた。フレンからはユーリの右手の行方が見えず、自分に跨がって腰をくねらせ、性器を握って擦り上げている姿は相当に刺激的なものだった。
これが普通の騎乗位だったら、どれだけよかったか。
せっかくユーリが艶やかな肢体を曝しているのに、フレンはユーリの指による刺激のせいで意識が拡散してしまい、もどかしくて仕方ない。ユーリに触れられるのが嫌、という訳ではなかったが、やはり自分が受け入れる側になる事はどうしても想像できなかった。


ユーリも自分も互いが初めての性体験の相手で、ユーリは常に受け入れるほうだった。つまり、まだ童貞ということになる。既に童貞とは言えないのではないかと思わないでもなかったが、ユーリはそれが不満のようだった。
初めて身体を重ねた日、ユーリもフレンを抱こうとした。だがそれを阻止して以来、そのような素振りを見せた事がなかったのですっかり忘れていたのだったが。

恐る恐る、フレンはユーリに尋ねてみた。

「…ッ、ユーリ…っ?ちょっと、聞いて……!」

手を止めたユーリが身体を戻し、フレンを見る。互いに合わせた欲望はしっかりと握ったまま、薄く笑みを浮かべていた。フレンに対して優位に立っているのが余程楽しいのか、今回ユーリはずっとこうして笑っている。

「…何だよ」

「その…やっぱり僕は、こういうのは…」

「こういうのってどんなだよ。縛られて後ろイジられて感じてるくせに」

身体を倒したユーリがフレンの耳に舌を這わせる。重なる胸が熱くて、思い切り抱き締めたいのに自由にならない腕が軋んで辛かった。

「ユーリ、ごめん……謝るから、手首を解いてくれないか」

「……もうギブアップ?」

「う…」

「そんなに嫌なのかよ、突っ込まれんの」

「というか、ユーリにしたくて仕方ないんだ」

「……………」

呆れたように息を吐いてユーリが再び身体を起こし、フレンを見る。
見上げた顔はやはり笑みを浮かべていて、フレンは微妙に居心地の悪さを感じた。

「…だったらさ、どうして欲しいか『お願い』してみろよ」

「………は?」

「は?じゃねえよ。何をどうして欲しいのか言ってみろ、っての」

「…じゃあ、手首解い…」

「ダメ」

「うっ……あア!!」

ユーリが親指の先でフレンの先端を抉るようにして、予想外の刺激に思わず大きな声を上げてしまった。押さえようにも手は使えず、自分の肩に顔を押し付けるようにして耐えるしかない。
腰を浮かし、フレンのものだけを握ってゆるゆると擦りながらユーリがフレンに覆い被さって来て、唇を重ねた。

頬に手を添えて軽く上向け、何度か啄むようにした後に全てを包むように合わせ、舌を差し入れ、歯列の裏側から口内全体を舐め回し、フレンの舌を絡め取って引き出し、唇で舌先を吸い上げる。
濃厚なキスに呼吸が荒くなるのはフレンだけでなくユーリも同様で、フレンの目に映るのは、うっとりと瞳を閉じてキスに感じ入るユーリの姿だった。

しかも、このキスには覚えがある。それはいつも、ユーリから『もっと』と強請られた時にフレンがしてやるやり方だった。

唇を離したユーリがフレンを見上げた。
その視線も密着した身体も、刺激を受け続けている自身の誇張も何もかもが熱い。
上げたままの両腕は本当に辛いし、下肢には力が入らない。
とにかく『解放』されたかった。


「は…ぁ、フレン……?ほら、どうすんの…?」

「あ、も……!ユーリ、君のなか、に……!!」

腰を突き上げるとユーリが今まで握りっぱなしだったフレン自身から手を離し、代わりにその指をフレンの口に差し入れた。先走りの絡まった指の味に一瞬フレンの眉が顰められるが、すぐに舌を絡めて吸い付く様子にユーリの口から小さく吐息が零れ、腰を擦り付けてくねらせて自ら喘ぎ声を上げた。

「あァ、……っん、熱ぅ…!」

「んっ…ふ、ユーリ、入れたい、入れて……ッ!!」

「は、…可愛いな、おまえ」

「ユーリ……!!」

「んン……っ、ちょっと待て、よ…」

フレンの唾液に塗れた指が後ろに回され、ユーリが苦しげに顔を歪めた。フレンではなく自分の後ろを慣らしているのだと気付いたが、フレンは目の前のユーリの表情に釘付けだった。

両手をそれぞれ後ろに回し、フレンの胸元でのけ反るように顔を上げ、時折切なげに息をつく。
言ってしまえば自慰に近い行為を自らの身体の上でユーリがしているなんて、信じられない。
押し潰されそうなぐらい強く重ねられた誇張同士が擦れる度、互いから溢れた先走りに濡れてぐちぐちと湿った音がはっきりと聴こえて耳を犯す。


視覚的にも感覚的にも限界で、耐えられなかった。


「……ン…っ、おまえの、膨らんだぞ?もしかして、イきそう…?」

「………ッ!!」

イけよ、と言うと同時に根元をごり、と転がされて、フレンは声にならない叫びを上げていた。


「っは、ベタベタだな」

ユーリが身体を密着させたままだった為、フレンの放った熱が互いの腹で弾けて粘着質な音を立てる。

肩で息をし、激しく胸を上下させるフレンを満足そうに見上げたユーリは身体を起こし、自らをも汚した白濁を掻き集めるとわざと見せ付けるようにゆっくりと、丁寧とも言える手つきでもって硬さを失いかけたフレン自身にべっとりと塗り付け、そのまま自分の指に纏わり付くモノを一本ずつ舐め取ってゆく。

あまりにも卑猥で淫靡な光景に、どうにかなりそうだった。
もう焦らされるのが辛いのに、ユーリはフレンの腰を跨いで膝立ちになり、先走りと精液に塗れたフレン自身に手を添えたまま動かない。いつの間にか完全に復活していたその先端を指先で軽く弾かれると太股が引き攣った。

「ほら…フレン。コレ、どうして欲しいんだっけ…?」

「ユーリっ、僕、そこまで焦らしたりしな……!!」

「言わなきゃやめるぜ」

ユーリが腰を引く気配に、それが本気ではないと分かっていても言わずにはいられなかった。

「待って、そのまま…!ユーリの中に入れたい、…君の内側で君を感じさせてくれ」

「…ほんと、恥ずかしい奴だな…!!」

さっと赤くなった顔を隠すように下を向くと、位置を確かめるようにしてからユーリはフレンの熱い塊を一気に自分の中に埋め込んだ。

「く…うッあ、ああァ!!」
「はあッ、は、ユーリ…!」

同時に上がった二つの嬌声が、甘く尾を引いて部屋の中に響いていた。



ユーリが腰を捻り、くねらせ、絞り込むように激しく上下させると、その度僅かに覗く根元には先程自分の吐き出した白いものが蟠り、ユーリの内側から押し出されていやらしい音を弾けさせている。

拘束は解いてもらえず、フレンは首だけを僅かに起こしてその場所を凝視しながら、自分がユーリを抱いているのか、それともユーリに犯されているのか曖昧な感覚に陥っていた。

フレンは既に一度ユーリの中に放っていたが、ユーリはフレンを解放しようとしなかった。
自由にならない身体の上でユーリに好きなように動かれるのが癪で思い切り突き上げると、ユーリが喉を反らせて短く悲鳴のような声を上げ、びくん、と身体を震わせながらもフレンに顔を向けて睨みつけてきたので、フレンは思わず口元に笑みを浮かべていた。

強烈な快感をやり過ごすかのように、動きを止めたままのユーリに声を掛ける。

「…もしかして、イイところに当たった?」

「っせ……!」

「ユーリ、まだイってないよね。…手、解いてくれたらすぐにイかせてあげるけど?」

「ふん…。おまえこそ、三回も出しといてまだ足りねえのか?…ん…ッ、ガチガチ、だけど……!!」

「うあ!?っちょ、強……っっ!!はっ、あ、ア!!」

再び根元を強く締め付けられて堪らずに声を上げてしまった。ユーリがニヤリと楽しげに笑う。

「あーあ…。今のは…っ、聞かれた、かも、な……ぁんン!!」

「う……っく、ユーリ、もう、無理だ……!」

「んん…?何が、無理?声か?それとも……」

こっちか、といって一気に引き抜き、再び腰を落として根元まで飲み込む動きにまたしても声を堪えられい。

「…なあ、…どっち…ッ?」

「あ、ふぅッ、…っく、り、両ほ……だっっ!!」


二度目の問答に悔しさを滲ませながらフレンが答え、ユーリもいっそう動きを加速させながら、苦しげな呼吸と共にフレンに向けて言った。


「オレも、両方」


フレンが突き上げ、ユーリが絞り上げ、もう声がどうなどと考えている余裕は全くなかった。

フレンが限界を感じてユーリを見ると、下腹を突き出すようにして腰を動かし、悩ましげに眉を寄せて固く瞳を閉じ、自分で自分を扱く姿が飛び込んできた。

それがとどめとなって、フレンはユーリの奥深くに吐精した。それを受けたユーリもすぐに達し、フレンは自分の身体に落ちる熱い飛沫に暫くの間恍惚として動くことも出来なかった。







漸く拘束を解いてもらい、赤くなった手首を摩りながらフレンは隣で俯せるユーリを見た。
フレンも起き上がることが出来ずに仰向けに寝転がったままだが、ユーリも相当疲労したようだ。枕に顔を埋めて、今だに少し呼吸は荒い。

視線に気が付いたのか、ユーリが顔だけをフレンへと向けた。


「…何だ」

「ん…?ユーリ、大丈夫?」

「は?…何が」

「いや……その、身体とか…声、とか」


始めのほうこそ何とか耐えたが、途中からは声を抑えられなかった。ユーリはまだ手で口元を押さえたりしていたが、フレンは縛られていたのでそれも出来ず、ずっと奥歯を噛み締めていた為、顎も怠い。

ユーリが自分の上であれだけ激しく動いたのも初めてだった。

ユーリはわざとフレンに声を上げさせる為にあのような行動を取ったように思えたが、誰かに聞かれたり見られたりするのを普段あんなに嫌がるのにどうして、と聞くと、ユーリは枕の上で頬杖を突き、にやにやしながらフレンを見た。

「ユーリ、気持ち悪いよ…。今日、ずっと笑いっぱなしだな」

「そりゃあ、面白くて仕方なかったからな」

「…何が」

「必死で声を我慢するおまえとか、おねだりするおまえとか見れたから」

「………おねだりはともかく、声は…君だって。聞かれてなきゃいいけど…」

「ぶ……っは、あはははは!!」

「ゆ…ユーリ!?何、笑っ……」

「はは、あはは、ざまあみろ!!」

訳の解らないフレンを置いてひとしきり笑ったユーリは、涙を拭いながらフレンに説明したのだった。

フレンを家に呼べと言ったのは、ユーリと二人暮らしの叔母だった。だがその叔母は、夕食の後で友人に誘われて遊びに出たのだと言う。

「…おばさん、そんな事、一言も言ってなかったけど」

「メシの後でオレと片付けしてる最中に携帯にかかって来てさ。おまえが風呂入ってる時にもう出てったよ」

「…………」

「どうだ?誰かに聞かれるかも、なんて我慢しながらヤんの、疲れるだろ」

これに懲りたら少し自重しろよな、と言われて、フレンは大きな溜め息を吐き出して両腕で顔を被ったのだった。




「二度とするな、とは言わないんだね」

「言って欲しいか」

「……まさか。でも今度は僕にも縛らせ」

「二度とするな」

「………………」



ーーーーー
終わり
▼追記